REDLINE MAGAZINE | CMSとして使うMovable TypeガイドブックREDLINE MAGAZINEトップページへ

すべてのエントリを見る

CMSとして使うMovable Typeガイドブック

買ってから時間が経っちゃったけど、レビューというか読書感想文。MT4の実用的な本です。

>>CMSとして使うMovable Typeガイドブック

ch.01 Movable Type の基本的な操作

このチャプターはほんとに基本的なMTの操作について。ブログの設定だとか管理画面の見方だとか投稿方法だとかを簡潔に解説。一度でもMTに触れたことのある人ならサラっと流す程度でいいんじゃないかなと思う。自分も少し前にローカルにMTOSを入れたんだけど、そいつのダッシュボードと見比べながらサラっと読みました。

個人的に知りたかったのは魅力的だなーと感じてたカスタムフィールドって機能なんだけど、ここでは管理画面のキャプチャと各項目の簡単な説明のみ。次チャプターに期待。あと、もしかしたら実務で複数のユーザーを用意したMTを使ったサイトを作るかもって事でMT4の権限についても気になってたところ。32P、33P辺りにそういう情報が掲載されてたので、それを見ながら新規ユーザーを作って権限を確認してみた。なんでかしらんが日本語化してるのに権限タブの設定内容が英語だった(MTOSのバージョンによるんかな?)んだけど、この本見たらバッチリ日本語で書いてあったので対応表的に活用。

キャプチャ・MTOS権限設定画面
↑この画面、日本語にした表が33Pにあってラッキー!と思ったのさ。

こういう本の最初ってインストールからの話が多い気がするんだけど、この本に関してはインストールに関する情報はなし。

ch.02 Movable Type のテンプレートとテンプレートタグ

ここからどんどん濃くなっていきます。テンプレートに関して、なんとなく知ってるつもりだけど使った事ないから自分の理解で合ってるのかは分からないという点が私には多数ありまして・・・そういう疑問が解消されました。

例えば「ウェブページ」ってやつ。「多分これって独立したページを作る時に使うんだろうなー」みたいな予想はしてたんだけどあんま自信はなかった。本の中で「プロフィールみたいにプログに1つしかないページ作るときに使うよ」って書いてあって「おおお!やっぱり合ってた!」とか、「『アーカイブの優先』って何が優先なんだろう・・・まぁいずれ優先されなきゃならない何かが発生したら調べよう」とか思って曖昧にしてた部分がバッチリ意味わかった。・・・今すげーつまらない事書いてるね、これ。でもマジで「これ何に使うんだろー」とか真剣に思ってたんだ。レベル低すぎるけど疑問解消されてよかった。

82Pからはついにテンプレートタグの登場。「テンプレートタグの基礎」「ファンクションタグ」「ブロックタグ」この辺りは基本的な部分。初めてMTに振れる人とかあんまり仕組みを理解できてないって人は確実に理解できるまで読んだ方がいい部分だけど分かってる人は飛ばしてもいいんじゃないかなと。あ、でも私、ブロックタグにコンテナされたテンプレートタグの集合を「サブテンプレート」と呼ぶのは知らなかった・・・危ない危ない。読み飛ばすところだった。

「モディファイアによる出力結果のカスタマイズ」これめっちゃ使用頻度高い部分ですよね。例えば「最新の記事10件表示したい」とか、そういう時に使うアレとかコレとかの解説。これ知っておかなきゃこんな風にしたいんだけどどうすればいいんだろうって時に困っちゃう。それらの基本的な解説の後、実務でもガンガン使えそうなサブテンプレートのサンプルが盛りだくさん。これはホントに参考になりました。

全体を通して思ったことだけど、欲を言えば、多分これ実際使うときに本見ながらやってみることも多いと思うんで、各サンプルタイトルの黄緑字の見出しの一覧というか目次みたいなものも欲しかったです。それがあったら目的から該当サンプルページ探したり逆引き的にも使えたかなとか思いました。(とか書いててどっかに一覧が載ってたりしたらごめんなさい><)

そしてチャプター2の最後に「カスタムフィールド」の説明きました。待ってましたー。カスタムフィールドはMT4系から追加された機能でデフォルトの入力フォームだけじゃなくて自分でフィールドを新しく追加できるというもの。本中の解説に沿って自分でもなんか適当に作ってみようと思ったんですが・・・

キャプチャ・ダッシュボード

ないんですけど。゜(゚´Д`゚)゜。
よーく本を見てみると注釈として『本書付属のMTOSにはカスタムフィールド機能はないです』と!
オーマイガー!

MTOSではカスタムフィールド使えないのかっと今更気づいて肩を落とした瞬間でもありました。だいぶ前にインストールしたくせに・・・もっと早く気づけよバカって話。でもいいです。解説読んでやり方は分かりました。実務で購入した際にはバッチリ使ってやろうと思いました。

実際自分で試せてないので分からないんですが、1つ気になったのはカスタムフィールドで登録設定した任意のフィールドって、投稿画面の表示オプションにデフォルトでチェック入ってないってことなのかな?使うからこそわざわざ自分でフィールド作ってるんだから表示オプションにもデフォルトでチェック入ってればいいのに、とか思った。

ch.03 CMS としてのMovable Type

内容は「変数を利用したカスタマイズ」「コンディショナル・ブロックタグを利用した条件文の作成」「テンプレートをモジュール化する」とにかく内容が深い。ページ数も横からパっと見た感じ25~30pxくらいのボリューム。とにかく付箋とラインまみれになってしまいました。

MTで使う変数関連のタグについてはMT3から存在してるのは知ってました。だけどどう使っていいのか迷った挙句、放置という位置づけになったままでした。このチャプターでは各タグの使い方、使用時の注意事項、それに伴うサンプルで構成されてます。使用時の注意事項みたいなのはほんとに実際使う前にこの本読んでて良かったと思いました。

例えば、読み進めながら「SetVarTemplateとSetVarBlockの使い分けってどこなんやろ?」とか思ったわけですが、すぐに解説が出てきて「あぁ、なるほど。評価のタイミングが違うから使う箇所が変わってくるのかー」と理解できました。「こういう時は改行しないで書く」とか予めそういう決まりがあるんだって知らなかったらハマった時テンパってたかもしれないなーとか思う点も多々あったり。

配列・ハッシュ・繰り返し処理はまさにプログラミングって雰囲気。MT独自の書き方を覚えようみたいな感じで読みました。とはいえ私のひ弱なプログラミング脳ではその使い道がなかなか発想できないのが痛い所・・・。でもなんかきっとそういうのに強い人ならなんでもできるんじゃね?とか何も分かってないくせに勝手に思いました。

条件文は使い道が多そうでサンプルもかなり熟読。この本のサンプルってほんと実用的だなーとしみじみ。予約変数を使ったサンプル2でコメント欄を交互にclass付け(よくあるevenとかoddのclass付けるやつ)ってのがあったんだけど、今までそういうのをソースに直接書かない場合はJSの仕事みたいに思い込んでたけど、MT自身でそういうの完結できるって便利だなーと思いました。こういう想像しやすいサンプル、いいですね。

ch.04,05,06 サンプルサイト制作

チャプター4.5.6は実際に使えるMTを使ったサイトの制作サンプル。「フォトギャラリーサイト」「EC サイト」「コーポレートサイト」をそれぞれの章で実際に作っていくようになってます。実際に手を動かして本と一緒に作ってみました。サンプルで使われてる画像やソースファイルも付属のCDに同梱されているので面倒な下準備もなしで進められました。

ブログの新規作成、公開設定~投稿の基礎的な手順も丁寧に解説されててびっくりしました。画像のアップロード方法や必要入力箇所の説明も丁寧で「その他は入力する必要なし」と、いらんもんはいらんと断言してくださってるので真似してやりやすかったです。

同様に「使わないテンプレートは削除する、でないと不要ファイルまで出力されていろいろデメリットがあるよ」とその理由に納得させられてしまいました。私こういうデフォルトで設定されてるテンプレートとかって置いておいても問題ないものってなんとなく削除できないタイプの性格なんですね。でもこれからはちゃんと吟味して少しでも管理しやすいサイトを目指そうと思いました。

キャプチャ・テンプレート

解説に沿ってデフォルトで用意されてるテンプレからいらないものを削除しようとすると、解説でスタイルシートは2種類あるらしいんですが・・・

再び、ないんですけど。゜(゚´Д`゚)゜。
・・・1種類しかなかったけど気にせず削除して今回使う新しいCSSを作ったよ!その後もいらないものガシガシ削除したよ!

それぞれカスタマイズしていく前に、今回のサンプルサイトで何がしたいのか、何が必要なのかがキッチリまとめられていたので、今から何を注意してコーディングしていくのかが分かりやすくてよかったです。また小粋空間さんのこの本について書かれてる記事で「プロのWebデザイナーの視点で Movable Type を徹底的に活用しているという印象」と書かれてたのを拝見したんですが、SEOを意識したサイトにしたいという点とか、ほんと実制作してる人の視点だなーと思いました。

各テンプレートのソースは同梱ファイルからコピーペーストできるようになってて、それを紙面上で解説されてるんですが、そのコピーできるソースの中に「<!-- 解説001 -->」という風に紙面上の解説横の番号に対応してる部分にこんなコメントが全部に入ってました。これはいい!ソース読んで意味わからない部分とかだけ本を読むという感じでサクサク進みます。

投稿した写真が縦位置か横位置か判別して自動でサムネイルの大きさを揃える方法や、商品のソートに利用するために投稿画面の概要部分に価格を入力する際のちょっとしたテクニック、発想と組み合わせ次第でこんな使い方できるんだーって勉強になりました。各サンプルにはbasic版とadvanced版があって至れり尽くせりというか痒いところに手が届くというか、ほんとにもうこのまま使えるんじゃないかというくらい実用的でした。

本の趣旨とは全然関係ないけど、CSS内にもhtmlにoverflow-yを指定してスクロールバーの有無でセンタリングがズレるのを防ぐ小技が使われてたり(多分そういう事だと思う。違ってたらすませんっ)コメント化されてるpaddingを発見して最初はここの余白はこんな感じのデザインだったのかな、とか想像したりするのも楽しかったです。font-sizeの前に「*」が置いてあるのは何かのハックなのかな?なんだろう。スターハックの亜種とか?わからん。初めて見たかも。誰か教えて><

著者の方のサイト

>>小粋空間(荒木 勇次郎さん)
MTいじる時は必ず真っ先に情報を探しにいってます。いつもためになる記事ありがとうございます。

>>crema design(黒野 明子さん)
cremaさんの制作されたサンプルサイトもサイト上に掲載されています。ブログで掲載されてる「34歳からの、PHPの手ほどき」の連載を超楽しみにしてます(n' ω 'n)

>>CMSとして使うMovable Typeガイドブック (Amazon)

<< 雑記 |

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://redline.hippy.jp/cgi/mt/mt-tb.cgi/190

このページの一番上へ

その他の情報など

最近のコメント

PHP オブジェクト指向の勉強
  • Red - 2010.01.08
  • hogepage - 2010.01.21
  • Red - 2010.01.22
  • - 2011.11.27
  • houseiii - 2011.11.27
Fireworks トリミング画像を一括書出 CS4編
  • Iper - 2009.06.27
  • Red - 2009.06.27
  • mala - 2011.11.17
  • Red - 2011.11.18
jQueryでボックスを上下左右中央に簡単配置
overflow を使用したボックス背景のこと
  • - 2007.12.13
  • Red - 2007.12.13
  • - 2007.12.13
  • Red - 2007.12.13
  • hj - 2011.09.23
IE6 → 透過PNG+overflow=混ぜるな危険(追記有)

メッセージを送る

こちらのメッセージ送信フォームは閉鎖させて頂きました。
御用の方は新しい方のブログ にコメント頂くか、 連絡用のフォーム もありますので、そちらからご連絡ください。